2015年上半期 印象深い本
時間ばかりが速く過ぎ去り、2015年も折り返しとなってしまいました。
毎年恒例の上半期ベストをまとめたいと思います。いやこの時点でまとめておかないと年末になって迷うので、毎年やってるんですがね(汗)
この記事を読んでくださっている方ならわかるとは思いますが、今年一月から創作に力を入れきました。
よって六月までに読んだ本は十八冊。うち二冊は専門書、さらに一冊は再読した小説なので省きます。今回、全集が四冊含まれておりますが、やはり印象深かった作品だけを抜き出し、二十二作品とさせていただきます。
なお、順位はつけず純粋に私の記憶に永遠になりそうなものを……。
敬称は略させていただきます。
朝倉かすみ著「乙女の家」
笙野頼子著「タイムスリップ・コンビナート」
青来有一著「聖水」
高橋弘樹著「指の骨」
堀江敏幸著「熊の敷石」
保坂和志著「この人の閾(いき)」
柴崎友香著「わたしがいなかった街で」
佐久本庸介著「青春ロボット」
以上です。
この二十二作品で一番読んだ作家は朝倉かすみさんで、「遊佐家の一週間」、「わたしたちはその赤ん坊を応援することにした」とかなり迷いました。
「乙女の家」にした理由は、全体を通してバランスが取れていたこと。腹黒さも、白い部分も、さらりと読めてしまう作者の技量を買いました。
頼たんこと笙野頼子先生はずっと読みたかった作家で、芥川賞受賞作を読んでから手をつけようと誓っておりました。面白さが半端ない!
いきなりマグロに恋いする夢から始まるんですもの。不意を突かれました。
そして海芝浦。気になります。
芥川賞受賞作一番のヒットは、青来有一さんの「聖水」。舞台は長崎。背景には原爆が隠されているけれども、重さを感じさせない作品でした。
他に小説ではありませんが、中村光夫著「日本の近代小説」と「日本の現代小説」はすごく考えさせられるところがありました。
明治時代以降の作家たちの目指すべき文学が書かれており、自分の作品を思い返しては何だかなーといった気分に陥りました。
その悩みを一気に払拭してくれた作品が、さくやんこと佐久本庸介さんの「青春ロボット」でした。決して飾らないありのままの姿が、そこにあったからです。
小説って頭で難しく考える必要はないのだと、思わされました。
上記に関しては、以前こちらのブログで取り上げております。
あー、また書いてしまった。
やはりガイブン少ない。下半期はガイブンを中心に読みたいけど、芥川賞全集も読みたい。書く方もやりたいしな~(-ω-)
ちなみにガイブンは南米の作家か、チェホーフ先生を、と思ってます。
長々とお付き合いくださり、ありがとうございました。
二三歩拝